フィットする市場の見つけ方、売れる商品の作り方

2024年10月、株式会社PMFコンサルティング主催のセミナーが行われ「作ったモノを売れるモノへと変える」をテーマに、同社代表取締役の是永が講演を行いました。

これまで1050社にのぼる新規事業立ち上げの経験を踏まえて、日本の新規事業の現状と、立ち上げを成功に導く手法について事例を含めながら解説しました。

このレポートでは、セミナーの内容を抜粋してご紹介します。

株式会社コンフィデンスが行う営業部門一括代行

営業部門を一括代行している株式会社コンフィデンスでは、これまで累計1050社のパートナーとしてセールスソリューションを提供してきました。

導入先は大手中堅と、ベンチャー・スタートアップとでほぼ同数、商材は多岐に渡ります。主軸は新規事業の立ち上げですが、事業開発後の営業の立て直しもかなりあります。

マーケティングを起点とした新規事業の伸びしろ

依頼の75%が技術開発起点の製品(事業)で、開発したものの「どのターゲットにどう役立つのかわからない」と相談に来られます。「いいものだから」「すごい技術だから」の起点で製品化されたものは、売れる公算無しで事業開発されたとも言えるのです。

一方でマーケティング起点の製品(事業)25%のうちで、切迫した課題や潜在的なニーズを把握できたものは85%うまくいっている。しかしマーケティング力が弱ければ、その成功率は50%まで下がってしまいます。

言い換えれば、マーケティング起点での事業開発を浸透させていけば日本の新規事業の伸び代はまだまだあるということです。その思いから3年前に立ち上げたのが、株式会社PMF(プロダクト・マーケット・フィット)コンサルティングです。

事例1 マーケティングからセールスまで営業部門を一括代行

こちらの大手複合機メーカーは従来の「モノ事業」からの脱却が課題で、ITを中心とした「コト事業」へ転換を図っていました。社内のインキュベーションセンターで走らせていた「保育施設向けフォトサービス」もその一つ。

我々が参入した2020年春はちょうどコロナが始まった時期で、保育施設へのアプローチはより難しくなっていました。

とはいえ環境の変化は営業の強みですから、子どもの暮らしに制約が多い時期だからこそ、そのバックアップに注力する組織、イコール自治体の福祉課へのアプローチを実施したところ、その自治体すべてで導入いただいたり、他施設への推薦などもいただきました。

導入後の離脱率の改善(カスタマーサクセス)も強化し、立ち上げ半年間で20施設だった保育施設への導入数が2年間で1500施設と増加し、2022年から3年間にかけて黒字となっています。

事例2 失注理由をフィードバックして大手を攻める仕様へ

こちらのスタートアップは、大手企業への展開を想定したAIツールを開発されていました。

2023年5月時点で自治体の30%、500市区町村に導入できており、顧客単価の高い大手へ拡大を図るタイミングで我々が参入することになりました。

まずは商談率を上げるため我々の定義通りに営業を行い、資料請求からの商談化率を5%から22.5%に、展示会からの商談化率を10%から35%に増加させました。

そこからの無料トライアルも、用途を把握しないまま「使ってみてください」では顧客も漠然としたままトライアルを終えてしまいますので、定義に沿ってフォローを行い、成約数を15.2倍へと引き上げました。

ただターゲットは大手企業。分析した大手の失注理由をフィードバックし、現在再開発を進めているところです。これがクリアできれば、次は大手を思い切り攻められるのですから。

株式会社PMFコンサルティングのマーケティング 

株式会社PMFコンサルティングを立ち上げる際、200社の調査を行いました。

スタートアップから大手まで分析したところ、新規事業を立ち上げる際に「きちんとしたマーケティング」を行っていたのは10社、つまり5%でした。

シリコンバレーが発祥の「きちんとしたマーケティング」。シリコンバレーの技術開発企業は、この「きちんとしたマーケティング」を100%行っており、ベンチャーキャピタルが投資条件に挙げるほど浸透しているのです。そのマーケティングこそがPMF(プロダクト・マーケット・フィット)です。

PMF達成までの3段階CPF/PSF/PMF

新規事業やスタートアップの達成指標に用いられるPMFは3段階に分かれていて、最初のCPFがいちばん重要です。

そのマーケットに切迫した課題がなければ、たとえ優れた技術であっても商品は売れません。市場に受け入れられる事業開発には、まずは徹底した課題の調査が必要なのです。

事例3 作る前のマーケティングで初期投資を活かしきる

新規事業開発においてよくある間違いが、まず事業開発が良いと思う商品を作ってしまい、そこからマーケティング、そこから営業へ進んでいく一方通行です。

これではうまくいきません。事業開発の段階では最小限のプロダクトや最小ロットを意識した商品を作っておき、先に営業のトライアルを含めたマーケティングをしっかり行う。

そして結果を事業開発にフィードバック。これらを繰り返して精度を高めるといった戦略的な循環が大切です。初期投資を無駄にしないためにも、作る前のマーケティングが最も重要なのです。

支援先企業社長コメント

「業種を絞ったターゲット調査でわかったことも多く、提案先が限定できたことで可能性は大きくなった。限られたコストで効果的なアドバイスをいただけ満足しています」

PMFの実績

ではこの3年間に我々がPMFでどのくらいお手伝いしているか。CPFから入る場合ではスタートアップで約22社、大手企業で16社。PoC(Proof of concept)開拓ではスタートアップで37社、大手企業で9社です。

我々のいうPoC開拓とは、いわゆる技術の提携先の開拓。例えばAIベンチャーがフラッグシップとなる大手企業にプロット版を渡して、使い勝手を聞きながらプロダクト化していった事例もあります。

その後、こちらのフラッグシップ企業から若干出資をいただいて、現在は業界の横展開を行っています。

営業代行のご相談

最後に営業代行のご相談についてですが、まずは簡単に商品や構想、アイデアなどをお聞かせください。

事業方針も堅苦しいものでなく「こういうところに売って、数年後にはこれだけの売り上げをあげたい」といった内容で十分です。組織体制も何人でやっているなどラフなもので結構です。

それだけ我々にいただければ、1週間程度で概要を設計してご提案します。

我々の顧問にベンチャーキャピタルや公開引受に詳しい者もおりますので、資金調達やIPOなどもご相談ください。また赤坂のオフィスの一部をシェアオフィスとして使っていただくことも可能です。営業代行会社として幅広くサポートしておりますので、お気軽にご相談いただければと思います。

【執筆者】阿蒜 和哉

ソリューション開発部 マネージャー

大手の新規事業部門やIPO前のスタートアップを中心に、7年で50社以上の営業部門の立ち上げ支援を行う。各種フレームワークを活用した外部環境分析と企業の強みをヒアリングで引き出すことによる事業戦略の立案から営業活動の実施までをトータルで支援。新規事業コンサルティングと営業代行の2つのソリューションを提供し、クライアントの事業成功率100%を目指す。

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